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Author:まめ
アメリカ大学院留学。結婚・出産後、Ph.D.取得。イギリス引っ越し、1年後アメリカに戻る。現在、妊婦ワ―キングママです。


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意識デバイド:なぜ首都圏から移住しないのか?

放射能汚染問題に関して、高い意識を研ぎ澄ませて危機意識を忘れないようにするため、私が毎日読むブログは、「放射能防御プロジェクト 木下黄太のブログ」である。読者はみな、関東圏が放射能汚染された現実を直視し、日々、自分の身・そして家族・子供・大切な人を守り、生き抜くために頑張っている人ばかり。記事だけでなく、毎日たくさん集まる、読者のコメントからも、たくさんのことを考えさせられる場だ。


今日はそこに載っていたあるコメントを紹介したいと思う。10月28日、埼玉に住む母親からの投稿である。


  
7歳の子供を気遣い、野菜は九州から取り寄せ、魚と肉は産地を厳選し、飲み水はミネラルウォーターを与え、給食は牛乳抜きという生活をしてきました。昨夜、内部被曝をほとんど気にしていない主人の言葉に衝撃を受けました。

「放射性物質は少量しか食品中に含まれていないので、気にする方がおかしい。それよりも旬の物、さんまや鰹を食べさせる方が子供の栄養の為にも良い。それに、 魚や野菜を一度に1キロも食べる訳ではないので大量にセシウムを取り込む事にはならない。もともと食品に含まれている自然放射線(主人は、人工放射線と自然放射線が体に与える影響は同じと考えています)を体内に取り込むリスク、日々の生活で受けている自然放射線のリスク、道を歩いたり車を運転した時にあう かもしれない事故のリスク(人間が生きていく上で被る可能性のあるリスクを指しているようです)、それらに比べたらセシウムの害は微々たる物だ。自然放射線は西の地域の方が多いのだから九州の野菜の方が被曝しているだろう。」

私はこの話を聞き呆れてしまい、返す言葉がありませんでした。それでも、子供の為に給食を辞めたいと告げたら
「そこまでしたいなら、学校以外は外出させるな。外出=放射線や事故のリスクが必ずあるのだから、徹底的にリスクを減らせ。中途半端な事はするな、家に子供を監禁しろ」
私 は今まで頑張ってきたつもりです。確かに、市販のジュースやファーストフードをたまに食べさせ完璧ではありませんでした。できるだけ被曝を抑えたいと思い ながらも、妥協して食べさせた物もありました。「妥協するくせに、完璧ではないくせにいちいちうるさい」と私の事を思っているのでしょう。監禁しろと言われてもそんな生活出来る筈がない。心が折れてしまいました・・・

主人は歯科医師です。大学で放射線の事を学び、リスクについての勉強もしたとの事。大学で研究をして論文を書いてきた人なので、国の機関やどこぞの大学教授が発表した論文やデーターがなければ、いくら内部被爆の危険性を訴えても私が ネットで集めた物を見せて訴えても、「データーがないから信じられない」と聞く耳を持ちません。
この人と解り合える日はたぶん来ない。それがこれから何十年と続くのか。離婚して母子避難を真剣に考えなければいけないのか。辛いです。でも子供の為に負けたくない。


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このコメントにあるように、放射能汚染に対して高い意識を持ち、子供の被曝を最小限に抑えるために、食生活に気を配ったり、日々の生活でもマスクをつけるようにするなど、注意して生活しているお母さんと、それを理解しない(しようとしない)旦那、という構図は多く見られる。その他にも、コメント欄を見ていると、次のようなケースがよく見受けられる。


    「首都圏は放射能汚染が激しいから引越しをしよう」と相談しても旦那が全く取り合ってくれない。


    情報はテレビと新聞からしか得ず、いわゆる「大本営発表」を鵜呑みにする義理の父母。子供を連れて遊びに行くと、平気で、どこの産地のものだか分からないような、放射能汚染されている可能性のある食べ物を子供に与える。やめてくださいと言うと、キチガイ扱いされる。


    大手メディアのニュースを間に受けて、「放射能は気にするレベルではないから大丈夫」と言って、マスクもせずに外を歩き、「福島を応援するんだ」と言って福島の高濃度に汚染された野菜をぱくぱく食べている友達。放射能による健康被害が出る前に何とか、真実を知ってもらいたいと思い、自分がネットで仕入れた情報を伝え、今本当に何が起きているかを知らせ、「だから東京から一刻も早く逃げて」と説得し続けている。だんだん向こうに煙たがられるようになり、メールをしても返信が返ってこなくなってしまった。


    子供の健康を考え、給食をやめて弁当を持たせたいと言ったら、学校に「モンスターペアレント」扱いされた。


    都内に住んでいるが、放射能汚染が悪化しているので、思い切って仕事をやめて関西に移住することにした。会社の上司に辞める旨報告に行ったら、さんざんいやみを言われた挙句、精神病扱いされた。


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「デジタル・デバイド」という言葉がある。情報格差である。簡単に言えば、携帯を持つ人と持たない人、高速インターネットを使って自由に情報を収集できる環境にある人とそうでない人との間には多大な情報量の格差が生まれる、というものである。今日本には、デジタル・デバイドならぬ、意識デバイドが出来ているように思う。


意識デバイドの片方は、こんな人々だ。放射能汚染問題を深刻なものと捉え、正確な情報を流さない大手メディアや政府の言うことは批判的な目で見る。自らインターネットで様々な情報を収集し、自分の知力でその中から真実(もしくはそれに近い)情報を選び取る。放射能による被曝を防ぐため、ありとあらゆる努力をする。周りに理解が得られない場合もあるので、ストレスもあるが、一番大切なものは家族の命・健康であると分かっている。放射性物質をできるだけ取り除く調理法を行ったり、汚染された地域の農産物は買わない、夏でもマスクをし長袖を着て外出する、ガイガーカウンターを購入して自ら子供の通学路を測定する、などしている。できるだけ関西方面や海外に避難したり、長期の休暇には沖縄に行って過ごしたりする。人間は放射能と戦って勝てるようなものではないことは重々承知であるから、東大の児玉教授が言う「除染」にも懐疑的である。除染はほとんど効果がないことが立証されているし、除染によってさらに被曝をするからである。(チェルノブイリでは除染活動に携わった人が数年後にたくさん亡くなった)。


それに対し、意識デバイドの境界の向こうにいる人々は、主に大手メディアの報道する「大本営発表」をそのまま受け取り、基本的には、「気にしてない」。マスクをせずに歩き、外食もおおいにし、牛乳を飲み、福島の野菜を食べ、刺身を食べる。セシウム牛だろうがセシウムたばこだろうが、「すぐに健康被害があるようなものではないから大丈夫」というスタンスである。「放射能汚染はそんなに気にするレベルじゃないだろ」「東京から移住?あははは。何言ってんの?」「気にしすぎだろ」「だって体調全然大丈夫だし」。


放射能は人間の健康だけならず、人間関係もめためたに破壊する。この意識デバイドを埋めるのは容易ではない。片方のグループは現実が見えているだけでなく、もし現実を見て行動しなかったときに将来何が起こるかも見えている。しかし、もう片方のグループは不快な現実も将来も見たくはないので、見ないようにしている。見えないようにするには日常性バイアスが一番だ。311以前と変わらぬ生活をすることで、放射能被害は自分には出てこないと思っている。いつもどおりの日常生活を周りも送っている。周りは誰も移住なんてしない。だから自分もしない。


広島・長崎で、爆心地から遠く離れていた人や、何日も経ってから被爆地に入った人が大勢被曝による健康被害に苦しんだ。チェルノブイリでは、2009年出版のヤブロコフ博士の数百ページに渡る詳細なレポート(英語版がPDFでネットで入手可能)に記されているように、この世のものとは思われない恐ろしい影響が出て、100万人が亡くなった。言い方は悪いが、過去には放射能で人体がどうなるか、実験は既に行われているわけだ。チェルノブイリと福島の原発の形や事故の経緯が違うからといって、ウクライナで起こったことが日本で起こらないという根拠にはならない。いや、むしろ、チェルノブイリより酷いことになるかもしれない。かつて、こんなに人口密度の高いところで、これほど大量の放射能がばら撒かれたことはないのだ。そして、チェルノブイリにはなかったのがMOX燃料(福島第一原発3号機で使われた燃料)。核爆弾の材料になるような、ウラン、プルトニウムなどが250キロも離れた横浜まで飛んでった。


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チェルノブイリの事故が起こったときには、雨に濡れないように、牛乳を飲まないように、と指導していた学校も、今では、平気で汚染牛乳を500ベクレル/Kg以下なら給食に出す。アメリカの牛乳や水のセシウムの基準値はちなみに0.11ベクレル/Kgである。500なんてとんでもない数値である。これは核戦争のときに、餓死しないために、どうしても汚染食品を食べざるを得ないときの数値なのだ。皮肉な言い方をすれば、日本政府の対処はある意味合っている。実際問題として、現実は、関東圏は核戦争に巻き込まれているのだから。横浜でストロンチウムやプルトニウムが検出され、虎ノ門はじめ東京各地で超級に危険度の高い中性子線が検出され、東京都民の爪からウランが出た(参考:ラディエーション・インフォ)。中性子線が出たということは、東京にウランがあるということで、これは大変なことである。これの被曝を止めることはできない。コンクリートも突き抜ける。水なら止められるので、燃料はプールに浸かっているわけだが、人間が中性子線を東京で浴びるのを防ぐには、東京全体をでっかいプールで覆い、水の都市にして、通勤通学も酸素ボンベを背負って泳いで行かないといけなくなる。


だから、首都圏に住むのは無理なのだ。プルトニウムのα線はマスクで防げるけれども、中性子線はだめだ。しかも、どこでどれだけの中性子線が出ているか分からない。国も検査する気なんてまるでなし。そして今、科学者達が気にしているのが福島第一4号機の使用済み燃料プールだとか。


   ttp://twitter.com/#!/AndreasDiego より
     Ph.D., October 氏による松村昭雄(前国連大使)の話:多くの科学者が、福島4号炉に付設されている使用済燃料プールの危機的な状況をと ても案じています。万一、何本かの 燃料棒が地上に墜落するようなことがあれば、東京も横浜も全市民避難の事態になるのです。10/25


この懸念が杞憂に終わればいいのだが、さらなる地震が関東近辺に来る確率は非常に高い。どこかで読んだが、確か80%を超えていたと思う。間違いなく来るってことだ。降り積もったセシウムはさらに自然濃縮して、今後汚染はもっと酷くなるらしい。いつかは首都圏が住める場所でなくなるときが来るだろう。その時になってからでは遅い。癌はぽっくりいく病気ではなく、特に肺がんの場合は、壮絶な痛みと苦しみの中で死んでいく病気だ。癌になったらなったでしょうがないや、などと、軽く考えるべきではない。


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意識デバイドの溝を埋めるのは簡単ではない。人間関係にヒビが入ってしまうかもしれない。現実が見たくない人、安全だと思いたい人に、現実を見るようにさせるのは難しい。なんとか意識デバイドの溝を埋められて、相手が放射能汚染問題に関して真剣に取り合ってくれるようになったとしても、移住となると二の足を踏む場合も多いだろう。もちろん、移住したくても出来ない人がいることも承知している。経済的な理由であったり、生まれ育った土地を離れたくなかったり、新しい土地へ行くことに不安があったり。これはもう、何が一番人生において大切なのか、という価値観の問題でもある。そうなると、さらに説得は困難になる。


それでも、首都圏に残っている大切な人たちに、危険であることを伝え分かってもらう努力をしなかったら、あとで自分が後悔するだろう。私自身はもう、ふるさと東京は自分の戻れる場所ではなくなってしまった、と腹をくくっている。そこに家族がいる限り、数週間の一時帰国はするだろうけれども、そこに身を落ち着けて住むのと、一時的に滞在するのとでは全く違う。


最後に、まだ、「関西のほうが自然放射線が高いんでしょ」とか「米ソが核実験してた60年代とかの放射性物質が日本にさんざん降り注いだんだから、変わりないよ」とか「危険なのは福島だけでしょ」と寝言をほざいてる人は、この表を見てほしい。10月5日東京新聞に乗った、3月〜5月の都道府県別の放射能セシウム降下量である。例年と比べてどうなっているか、よく目をこらして見てほしい。(注:福島県と宮城県については表に載っていない。)これでも、まだ寝言を言ってる人は、一生意識デバイドの向こう側からこっちにはこられないだろう。

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