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Revolutionary Road (レボリューショナリー・ロード 燃え尽きるまで)



10年以上も前の世界的大ヒット作「タイタニック」主演カップルが再共演。この世代の俳優・女優としては最高峰の演技力を誇ると言われるケイト・ウィンスレットとレオナルド・ディカプリオが、「レボリューショナリー・ロード 燃え尽きるまで」では、夫婦役を演じます。



しかしこの邦題、一体何なんだろうかと思います。20年ぐらい前までの洋画は、かなり気の利いた邦題がつけられていたもんですが(例えば007シリーズなど)、洋画に邦題をつける才能のあった人たちがみんな退職してしまったんでしょうかね。安易にカタカナに直しただけの邦題が最近特に目につきます。

Revolutionary Roadというのは、主演夫婦が買った家の建つ道の名前。電話もタイプライターもアナログで、女性の幸せといえば、素敵な旦那と結婚して子供を生み、郊外で庭付きのしゃれた家に住むことだった時代。時代設定は明らかにされていませんが、そんな「恵まれた」1950年代の主婦たちが募らせていった「名前のない」鬱々とした気持ちを綴ったベティ・フリーダンのエッセイ、「The Feminine Mystique」を思わせる時代設定です。ベティ・フリーダンは、社会に貢献できず自分の能力を日々の家事に埋もれさせてゆく主婦たちの失望感を、様々なエピソードとともに描き、第二次世界大戦後の、社会が求めた「女性らしさ」を讃美する風潮に異議と唱えます。その後の60年代フェミニズムに多大な影響を与えた作品です。

この映画の主人公エイプリル(ケイト・ウィンスレット)も、Revolutionary Roadに建つ素敵な家で、誰もがうらやむ素敵な夫婦として生活しながらも、誰かの母親、誰かの妻としてしか生きられない自分、不自由はないけれども何かを変えたい自分を常に意識しています。主婦としての彼女が抱える鬱々とした気持ちは周囲には理解されないし、彼女自身もそれが何なのか、自分は何が欲しいのか、なぜ何かを変えようとしているのか、模索していますが答えは見いだせていません。その様子が見て取れるのは、すでに2人の子供がいるエイプリルが、予期せずも3人目の子供を妊娠してしまったことが分かったときのシーン。そして、彼女が旦那にパリに移住することを提案し、自分が仕事をするから旦那は自分の人生でやりたいことをしばらく模索すればよいと、目を輝かせながら語るシーン。



エイプリルの旦那(レオナルド・ディカプリオ)も、日々面白くもない仕事をするために会社を家を往復するサラリーマン生活に、不満を抱いています。彼の出勤シーンは、まるで日本のそれのように描かれていて、思わず苦笑してしまいます。サラリーマンがみな、同じようなスーツに同じようなハットをかぶり、同じような鞄を抱えて電車のホームにたたずみ、駅を足早に歩く様子・・・。

この二人に、近所に住む別の夫婦と、家を紹介した女性(タイタニックに続いてまた主演2人と共演することになったキャシー・ベイツ)の、数学の博士号を持ちながらも精神を病んでしまっている息子がからみ、少しずつエイプリル夫婦の歯車は狂っていきます。主演二人の演技は素晴らしく、微妙な心のひだを実にうまく表現しています。

衝撃の結末のあとも、この時代の女性の生き方、中絶が違法であった時代のこと、夫婦のあり方、人生について、様々なことを考えさせられる映画です。何の予備知識もなく、特に期待もせずに見た映画ですが、最近見た映画の中では1.2を争う、いい映画でした。監督はサム・メンデス。ケイト・ウィンスレットの実生活の旦那です。旦那が監督する映画で(ラブシーンも含めて)演技するのって、やりにくいだろうなぁ。



↑タイタニックから10年ちょっと。同じ女優・俳優でも、「ローズとジャックだ!」とは全く感じません。単純に歳をとったということもありますが、二人の演技力のなせるわざでしょう。何に出ていても、何歳になってもターミネーターに見えてしまうシュワちゃんのような俳優もいますが。知事として話している姿を見ても、いまだにターミネーターに見えてしまうのは私だけ・・・?

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