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Author:まめ
アメリカ大学院留学。結婚・出産後、Ph.D.取得。イギリス引っ越し、1年後アメリカに戻る。現在、妊婦ワ―キングママです。


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大学内で銃による殺人― 緊急時の日米の対応の相違

今朝起きてメールを開くと、大学から全学生・職員に向けてのメールが届いていた。開いてみると、"Routine university operations continue after shooting on campus"というタイトルで、文面は次のようなものだった。

"At approximately 3:30 a.m. today Ohio State's emergency dispatch received a 911 call indicating that a shooting had occurred at the OSU Maintenance Building, 2000 Tuttle Park Place.

Upon arrival, officers confirmed a shooting involving three University employees, none of which were students. One employee is dead. The other two have been transported to the hospital. The investigation is continuing and no names have been released pending notification of family.

The site location has been secured and there are some traffic restrictions around the building. The suspect is in custody.

The university continues normal operations. Classes will be held and normal work schedules are in effect. "

要約すると、今朝方3時半頃、大学の管理ビルから911番通報(日本で言うところの110番)があり、警察が行ってみると、3名の大学職員を巻き込んだ銃撃が起こった形跡があり、1名が死亡、他の2名は病院に搬送された。犯人は身柄を拘束されており、本日の大学の授業は通常通り行われる、というもの。

事件の場所を早速確認すると、オハイオ州立大のフットボールスタジアムの前の建物のようだ。近くにはジムや教室のある建物などがあり、大学の構内でも中心地に近い辺りである。

オハイオ州立大に来て1年半、これといった事件がキャンパスで起こることは無かったので、びっくりした。銃撃も驚きだが、大学の授業が通常通り行われるのもびっくりだ。現在学期の最終週なので、授業を潰すわけにもいかないのは分かるが、日本の学校なら間違いなく休校になっているだろう。

その後1時間か2時間に一回ずつ、新しく分かった情報が逐次メールで送られてきて、病院に行った2名のうちの1名も亡くなったこと、犯人(最初に死亡した男)の名前、犠牲者の名前なども公開された。

私はG.A.なので週20時間大学で仕事をしながら学生をやっている。今日は大学での勤務日だったので通常通り出勤したが、オフィスの仲間も驚きを口にしながらも、全体的には冷静に受け止められている感じがした。休校措置を取らなかったのも、生徒は全く関わっていないこと、事件現場が教室のある建物ではないこと(オハイオ州立大の敷地は広大であり、建物は何百もある)などが理由なのかもしれないが、日本の学校なら果たしてこうした冷静な対処が出来ただろうか。

記憶にも新しい、新型インフルエンザが蔓延し始めた頃のこと。慌てふためく日本の学校が次々に休校措置を取り、インフルにかかっていない生徒は大喜びで昼間の繁華街に繰り出してカラオケや映画三昧。公共交通機関など大勢が集まる場所で、インフルの感染はさらに広まっていったのだった。東京の某私立学校などは、最初のインフル感染の生徒が出たときに、生徒には告げないよう、教職員に命令が出されたそうである。

ところ変わってアメリカ。オハイオのとある中学校では14歳がインフルで死亡し、オハイオ州立大でも感染者が出始めた。そこで大学が取った行動は、今回と同じ。感染者が出るとすぐに新情報をマスメールで大学の全学生、全教職員に知らせ、感染者の住む寮まで特定、感染者の取っている授業には大学関係者が行き、その授業を取っている全ての学生の健康状態を把握した上で、予防措置を徹底的に教育。大学の全学生と教職員にも、予防措置を詳述したメールを再度、再再度送信するなど、全てにおいてオープンで、冷静であった。その後少々感染者は増えたが、もちろん、インフルで休校や休講にしたことは一度もない。1〜2カ月程度ですっかり沈静化したと記憶している。

大学の学生と教職員を合わせると5万人のコミュニティである。一部の感染者のために休講にすることは、その他の大多数の学生の利益に反するという考え方だ。かたや日本の学校は、健康な学生を、その妹が感染したという理由だけで登校禁止にする、超健康な教員を、海外渡航したからという理由だけで自宅待機させるなど、行きすぎた対応が目立った。マスコミが煽りたてたせいもあるだろうが、学校関係者のインフル予防に対する認識の低さは目に余るものがあった。

話を戻そう。今回の銃撃事件はすでに日本のニュースにも載っていたが、そのいくつかには「銃乱射」という言葉が使われていた。今回の事件は決して「乱射」ではない。報道にもあるように、昨年10月に採用された職員が、勤務評定が低かったことに対する怨念を晴らすため上司を射殺したのであって、決して的を定めずめちゃくちゃに銃を発射したわけではない。

どうも日本のマスコミは銃撃事件となると過剰反応するような気がする。すべてのアメリカ人が銃を持っているような感覚を起こさせるような報道の仕方が、相変わらずされているのだろう。付記しておくと、アメリカ人の友人たちも、今回の事件にはショックを受けていた。生活していて、銃を持っている人に出会うことはほとんどない。とはいえ、もちろん、このような事件が起こるたび、アメリカからいつまでたっても銃撃事件が消えないことに対する怒りともどかしさを感じずにはいられない。簡単に人の命を奪える銃を、そこらの人間が普通に持っている社会は異常である。

日本の学校でも生徒の自殺だとか、犯罪を犯した教員の解職処分だとか、入試問題の出題ミスだとか、色々事件はあるが、えてして学校サイドはすべて隠ぺいしようとする体質がある。何十年にもわたって核の密約を隠ぺいしてきたような政府にも見られるように、日本には、隠しておいてばれなければよい、という思考回路があるようだ。アメリカでは、何事も正直にクリアにすることが一番良いのである、という考え方が主流なので、今回のような大学の対応は至って普通である。銃撃事件があったからといって、受験生が減るような大学ではないからできることかもしれないが。


犠牲者の方のご冥福をお祈りします。

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